2012年06月15日

余命半年から生きています。

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余命半年から生きています。


著者の相河ラズさんは2005年、上咽頭癌が発覚。
その後、奥さんが統合失調症に記憶喪失。
息子さんは学習障害。

2010年に余命半年を宣告される。
2011年から著者が始められたブログが基になった本です。

サブタイトル「面白いほど不運な男の笑う闘病記」
このタイトル通りです。
癌治療の過程での話は笑わせてくれますが
逆にリアルに伝わってきて、ちょっと読むのが辛くなる程。

全文、軽いタッチで書かれています。
なので、余計に著者の普通ではないポジティブさを感じました。

自分なら何ひとつ、背負えません。

このポジティブさが余命半年を吹き飛ばしたんでしょうね。

最後の「ブログ開始です」の章に書かれている「お囃子の音に」

これを読んだときジーンときました・・・そして少しほっとしました。

人間の強さを教えてくれた本です。



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posted by koudou at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ドキュメント

2011年11月08日

プリズム。

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プリズム

オカルトと恋愛小説を併せたような内容ですが最後はやはり恋愛かな?

人を好きになるとき、いったい何に惹かれるか。

容姿なのかそれとも性格、相性?
男性はどうなのか女性とは違うのか読むうちにいろいろと考えた。

ミステリアルな恋愛小説と本の帯には書いてます。

でも途中からミステリアスではなくなりました。
内容は多重人格者と恋に落ちた女性の話です。

なので読んでいると精神的に重たくなる部分もあります。
以前「24人のビリー・ミリガン」を読んだ時はもっと気分が重たくなった。
案外人間ってみんなギリギリのラインで均衡を保っているんじゃないかと。

今回も読み進めるうちに同じようなことを考えた。
自分も大丈夫かな?

女性心理は分からないが作者は切ない女性の心理をうまく表現できているように思いました。
最後はストーリーが早足な気がしますが中盤、重苦しく感じた分、あっさりした感じです。
最後はちょっと複雑な悲しさで終わります。

posted by koudou at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2011年10月20日

モンスター

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モンスター

主人公の田淵和子はその醜い容姿から幼い頃のあだ名は「バケモノ」
後年、ある事件を起こしそれ以来、彼女は「モンスター」と呼ばれるようになった。

この事件をきっかけに彼女は故郷を離れ東京へ進学。

上京して彼女は容姿が悪いとアルバイトも就職もままならないことを更に痛感。
やがて彼女は貯金も毎月の給料もほとんどを整形費用につぎ込むようになる。

綺麗になるにつれて就職も何もかも有利になって行ったとき彼女はある決意をする。

風俗にまで身を落とし稼いだ資金で整形を繰り返す彼女。
やがて男性ばかりではなく同姓の女性までが息を呑むような美女に生まれ変わる。
そして彼女はある目的をもち、まったくの別人として故郷へ帰る。

そこで田舎にはあまりにも不似合いの高級フレンチをオープンする。

彼女の目的とは・・・。



彼女の中には幼いとき故郷での美しく心ときめく想い出がたったひとつだけあった。
それは結末で悲しく蘇る。

壮絶で何とも悲しい物語。


・・・・読み終えたとき深い溜息がでた。


相変わらず引き込まれる文章に一気読みです。







posted by koudou at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2011年10月12日

輝く夜

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輝く夜

クリスマスを話題にした短編集です。

第1話・魔法の万年筆
第2話・猫
第3話・ケーキ
第4話・タクシー
第5話・サンタクロース

日頃はつらい思いをしている女の子にも夢みたいな
報われる日があってもええやないかって話(解説より)

クリスマスの日に5人の女性に起きる奇跡の物語。

百田氏の本は毎回ですがラストは完全に予想を覆されます。

一番、好きな話は第3話のケーキ。
不幸な生い立ちの主人公は歯を食いしばり自分の夢を追います。
が二十歳のとき全身を癌に犯される。
彼女は多くは望まず普通の幸せを夢見ながら頑張ります。
そしてラストは・・・これ一番泣けました。

せつなくて、悲しくて、心温まる5話。
すべて爽やかな余韻が残ります。

しばらくの間「いい人」になれますよ。


posted by koudou at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2011年10月05日

下町ロケット

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下町ロケット

大企業の数々の策略と戦い最後には勝利する中小企業佃製作所の物語。
主人公の佃は元ロケット開発の技術者。父親の町工場継ぐも夢は捨てきれず
にいるがやがて経営者として数々の難関を乗り越え大きく成長していく展開は
実に見事。

佃製作所内でのトラブル、経営者と従業員との温度差は実にリアル。
また佃製作所と最後に闘うことになる大企業、帝国重工の中での社員同士の
駆け引きもおもしろい。
人として生きるか組織人として生きるかの苦悩が痛いほど伝わる。

弱者が強者を挫くストーリは読んでいて、やっぱり痛快。
初めから喰い付いてしまう感じの出だしではないがじわじわと、
のめり込んでしまう展開だった。

400ページほどありますが“中弛み無し”一気に読めます。
最後は・・・泣けます。






posted by koudou at 17:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説